最近全然読んでいなかったのだけれど、ふと思い立ってサイトを訪れてみたら…

辻仁成氏。
作家。有名女優と結婚、離婚。ひとり息子が10歳の時からパリでふたり暮し。たま~に読むくらいなんだけれど、息子さんの子育てについての苦悩が書かれていることも多く、外国で、アジア人として生きることの大変さとか、一人で子供を育てることの難しさとか、さすが作家なので読ませる文章だなぁと思う。
そして上に挙げたリンク先。
ぼくは、息子に過大な期待はもう持ってない。
彼が口にする大学には、逆立ちしても今の彼のレベルでは無理だろうと思っている。
無理して、レベルの高い大学に入らないとならないとストレスを感じるより、楽しく生きていける人生を見つけてくれたら、それでいいのに、と思っている。
だけど、彼はきっと、もしかすると、ぼくに「頑張ったな」と言われたいのかもしれない。複雑だ。
「期待していない」と言われるのも嫌なのだ。でも、「期待している」と言われると、もっと嫌なのである。
どっちに転んでも、嫌なのだ。
だから、ストレスを感じ、その反発が出ている。これはもう、ほっとくしかない。
ものすごくわかる。
私が今、下の娘に感じてることそのものだから。
期待しちゃうじゃないですか。
親って子供に期待しちゃうものじゃないですか。良い人生を送ってほしい、いつも笑顔でいてほしい。それだけなのに、そこに付随する成績だとか大学だとか試験だとかそういうものが「良い人生」や「笑顔」にどうしても紐づけて考えてしまいがちだから、辻氏が息子さんの成績が芳しくないことに対してのイラつきや頑張ろうとしない態度への落胆が手に取るようにわかります。
で、最後にこう締めくくってました。
期待しているとも、期待していない、とも書けなかった。
自分の思う通りに生きなさい、とも書けなかった。何も・・・。
誰もが自分で乗り越えていく道だから、ここからは、あまりぼくの意見を挟みこむのはよくない、とも思った。
でも、この子なりの幸せを見つけてほしい。
どんな形でもいいので、幸せだ、と思える人生を生きてほしい、
それだけ、・・・
ぼくが元気なうちは、遠くから、子供が道を踏み外さないように見守る、一人の父親でいられたら、と思うのだった。
もうこの通りなんですよ。ほんとにこれに尽きる。
でもね、こう書いたり思ったりしたすぐ次の瞬間、やっぱり期待してることに気づくんです。私はその繰り返しでした。
もう、それを認めようと思います。期待するのはしょうがない。期待しないなんて嘘だ。だから、期待と同時に、何があっても大丈夫なんだ、と、前を向いていこうって言おうと思います。

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お越し頂きありがとうございました。
あじさい
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