オダギリジョーの魅力がまたまたすごかったし、松たか子も素晴らしい!!プラスちょっと自分がひっかかったことを。

3人の元夫がかすんでしまってませんか… いや、私はシンシン(岡田将生)が大好きでしょうがないし、今回のこの台詞には泣いてしまいましたが。
とわ子「誰かいたらダメなの?」
シンシン 「ダメじゃないよ。わかってるよ。わかってるけど、わかろうとする気持ちを今探してるんですよ」
離婚した元夫なわけだから、とわ子が誰かと新しい恋をしたって文句言えない。それでも切ない。そんな思いが溢れてたなぁ、シンシン。このこじらせてるメンドクサイ男、結婚してたらほんとめんどくさくてしょうがないだろうけど、こうやって見てると健気にとわ子が好きで好きで…
小鳥遊(オダギリジョー)に惹かれてる(ように見える)とわ子だけど、なんだか小鳥遊って信用していいんかなって勘繰りたくもなる。
社長のお嬢様とのデート指南をとわ子にしてもらい、その通りに行動したら上手くいったって報告もしてる。でもその信ぴょう性は?もし、あれもこれも全部社長の策で、とわ子に近づくためのお芝居だったとしたら。
なんて意地悪なことを考えたりもして。だってオダギリジョーなんだもん。二面性があろうとオダギリジョーに手を触れられてトラックのっちゃいましたねって!!!なんじゃこれ状態。最強男。
二面性プラスサイコパスレベルだったらそれはそれで。
しかし会話が面白いですねぇ。相変わらず。シンシンとカタローのやり取りもどんどん漫才感が増してる、とわ子と小鳥遊の言葉遊びのような会話も楽しい。
細部にわたって仕掛けがあるから、見逃せないし聞き逃せない。
ひとつ、ちょっと引っかかったことを。
小鳥遊に関して。今回、彼が「ヤングケアラー」であることが明かされました。
ヤングケアラー(英語: young carer)とは、通学や仕事のかたわら、障害や病気のある親や祖父母、年下のきょうだいなどの介護や世話をしている18歳未満の子どもを指す[1]。
家族の病気や障害のために、長期のサポートや介護、見守りを必要とし、それを支える人手が十分にない時には、子どもであってもその役割を引き受けて、家族の世話をする状況が生じる。介護のために学業に遅れが出たり、進学や就職を諦めたりするケースもあるといい、実態の把握が急がれている。
ヤングケアラー - Wikipedia
彼は17歳から31歳までの期間、家族の世話をずっとしなければいけなかった。そのことをこう話してました。
小鳥遊「僕にはなんていうか人生がない期間があったんです。17歳から31歳まで、なかったんです、人生が。それを拾ってくれたのが今の社長です。何をどうしていいかもわかんなかった僕に、とりあえずお前、人の作ってもらっためし食えって。
かごめが突然亡くなった時にも感じたことを、感じてしまったんですよね… このドラマをコメディとして見てたら突然かごめが死んでしまった、その死のシリアスさとこのドラマの持つコメディの融合具合がイマイチ私には合わないなって…
小鳥遊のこの設定が、彼の性格形成に大きく影響していて、そのシリアスさが現在社会的に浮き彫りになってきているヤングケアラーというもので。小鳥遊の二面性行動の理由がそこにある。彼の性格設定のために持ってこられたこの社会問題の扱いが軽いように思えてしまって…
「女が死ぬ。ストーリーのために死ぬ。女がレイプされる。ストーリーのためにレイプされる。我々はそれを見ながら大きくなる。もう別に何も思わないし、感じない。そもそもたいして気にしたこともないかもしれない。大きくなった我々は、その日、映画館から出る。」(松田青子『女が死ぬ』P70) pic.twitter.com/c42AIZwsjn
— 本ノ猪 (@honnoinosisi555) May 31, 2021
この本読んではいないのだけど、このツイートを見て、「ストーリーのために死ぬ」という文言がとてもインパクトがあって立ち止まってしまいました。まさにこれを感じてしまうんですよ。
「ストーリーのために」
そんなこと言いだしたら、すべての創作物はそうじゃないか!って言われると思います。子供の頃から大好きな「キャンディキャンディ」の孤児設定だって「ベルサイユのばら」で女性が男として育てられる設定だって、全部ストーリーのために作られた設定なんですよ。
カルテットだってMIUだってアンナチュラルだって全部全部そう。なのにこんな風に感じてしまう自分がいる。
年を取ったんでしょうね、私が。
ドラマを観ていて面白さを感じない時は自分がそのターゲットから外れているんだと思うんです。だから、このドラマもほんと楽しいのに、楽しみながらもそんなことを感じてしまってちょっと寂しい。
今日はそんな感じです。







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あじさい
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