[ドラマ]俺の家の話9話 「喜劇と悲劇は紙一重」

ドラマ

人が死にそうなときに心拍数の上げ下げで大喜利始めるって…

金曜ドラマ『俺の家の話』|TBSテレビ
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「お葬式」って悲劇の中に生まれるちょっとした喜劇の場になりやすいっていうのは誰もが頷くとは思うけど、今回、ひとりひとりが心拍数を上げるために昏睡状態の寿三郎に何かを語りかけ、それが笑いになるっていうのがもうすさまじかった。

 

喜劇は悲劇と紙一重という物語の見せ方は、こないだチャップリンの「殺人狂時代」を観ていても感じたけれど、宮藤官九郎の描くドラマでもまさにそれを感じる。

 

そして、そういうお話が私は好きなんだとつくづく思う。

 

All the world’s a stage, and all the men and women merely players.

「この世は舞台、人はみな役者だ」

 

これはシェイクスピアが残した言葉なんだけれど、「俺の家の話」を観ていると、とてもよく感じる。

 

親を演じる。息子を演じる。娘を演じる。そこからほの見える本音が核心をついていたりするのがたまらなく面白い。

 

また、ドラマ内にある能のおはなしが入れ子になっていて、更にドラマの内容を深めたりしているのも物凄く好き。

 

今回で言えば、心拍数を上げるためにみんなが大喜利していて、上がった!と喜んだり、次男の踊介(永山絢斗)が言った時だけ下がるのが無性に面白くて笑えるシーンが続く中、娘の舞(江口のり子)が、これまでの寿三郎の所業から「地獄行きだからね」と言い放つあの緊張感がすごかった…

 

前回でも、父親を「許してない、諦めただけ」と言ったり、この家で女に生まれたことへの無力感や親への諦観を力強い言葉で表していて、私はとてもとても舞が切ない。

 

6話の旅行回で、舞が鶴光の真似をしたり、面白キャラだったのを、前回で実はこう思って生きてきたっていうのを全開にさせ、喜劇と悲劇の表裏な感じ、楽しいキャラが抱えていた親や家族へのきつい思いを開示させる手腕がクドカンワールドだなぁって、ほんとずるいぞ…

 

もちろん演じている江口のり子の力量に拠っている部分もあり、脚本も役者も最高だなぁって思ってます。

 

ひとつだけ、気になる点を。さくらが、ユカと結婚して育休取っている夫について

 

今の時代にあってるんだろうけど無理、意識高いんだろうけど無理、 感覚的に無理、2ギガで充分、むしろ2ギガがいい

 

と言うセリフがあるのだけれど、これって時代に逆行してないか…?と気になってます。

 

 

あと1話。長瀬智也が役者としての最後という意味もあって、寿一と長瀬がダブって見えるように作っているのも、クドカンの彼へのめいいっぱいの愛情なんだと思えて二重にも三重にも泣いてしまいそうです。

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これまでの感想です。

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あじさい

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