4話、こうきたか…!!!て感じです。クドカンすごいな。

寿三郎(西田敏行)が書いたエンディングノートにある「寿限無の落とし前」。
なんのこっちゃって思ってたら、すごい、ものすごいエグイ話だった…
自分が妊娠させた女性を弟子に押し付け結婚させ、認知はせずにその子を内弟子として家に住まわせる。寿一(長瀬智也)とは兄弟なのに、宗家の跡取り(寿一)と単なる弟子(寿限無(桐谷健太)という関係を何十年もそのままほったらかしていた寿三郎。
寿三郎の子ども3人(寿一、踊介、舞)がその事実を知らされた時、それぞれ
「クソジジイ!!!!」と叫ぶなか、ひとり寿限無は「承知しました」とだけ。
その静謐さと目の奥にあるもの。
寿限無(桐谷健太)のピシッと伸びた背中が美しくて、今まで持っていた桐谷のイメージ、“動”を覆す”静”に目を奪われてしまったよ…
それで終わるわけがないこのドラマ。
道成寺の鐘の中に入っているのはダイス(道枝駿祐)だとばかり思っていたら、寿限無… 目は怒りに燃えていて、それが能楽、「道成寺」の演目と重なって盛り上がりましたね… 4度目のあのセリフが効いた効いた。
「うるせぇ、クソジジイ」
「俺の家の話」第一話を観たあと『カラマーゾフの兄弟』と家族構成が一緒だと軽い気持ちでツイートしたが、第2,3話で戸田恵梨香の過去がグルーシェニカと酷似、第4話でついに桐谷健太=スメルジャコフ設定が明らかとなった。クドカン、あんたマジだったのかよ… #俺の家の話 https://t.co/4uuxQcQdfG
— Aoki Kohei/青木耕平 (@AokiTheEarthman) February 14, 2021
「カラマーゾフ」を読んだことがないので全然気付かなかった… こういう教養みたいなもの、古典の知識を持ってるか持ってないかでドラマや映画や芸能全般の見え方が違うんだなぁと痛感しました。
古典はめんどくさい。でもきっと若い時に読んでおくとほんと後からその重要性がわかる。若いころの私に言ってやりたいなぁ。
「道成寺」にしたってそう。その内容がクリアに頭に入っていれば、初見でこの4話を観たときにこのドラマから受け取れる解像度みたいなものが上がっていたんだろうなと思うんですよね。
話が逸れました。
伝統芸能の家の醜聞、よく聞く話でもある。しかし、1話から我がままだけど愛嬌のある寿三郎にかなり気持ちが入ってきていたので、ここにきてかなりかなり引いてます。
良い意味で裏切ってくるクドカン、信用できる。
西田敏行の配役がもう見事としか言えない、この愛されキャラなのに鬼畜っていうのがね、素晴らしくて拍手です。
「家」をめぐる親と子どもと孫。好きなことを仕事にする。逃げること。伝統芸能を継ぐこと。
長瀬智也が表舞台に出るのはこれが最後らしく、こんなドラマを観れてほんとに嬉しい。泣いて笑ってっていう朝ドラ「おちょやん」のテーマとも重なってて、今の世の中に必要なのはこれだって感じがします。

1話を観ての感想です。
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あじさい
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