やっと観終わりました。今年の「教場Ⅱ」

総評
前編後編、かなり詰め込みましたねぇ。
ひとりひとりの生徒が問題を抱え、或いは起こし、それを鬼教官の風間公親(木村拓哉)の手によって暴かれ、或いは見守られ、生徒本人に気づきをもたらしたり、教官自ら鉄槌を下したりする。
去年もそうだったけれど、生徒ひとりひとりが個性的でクセがあって、まぁそれが魅力であり、問題が露になってその問題にどう向き合うのか、どう始末をつけるのか、が楽しみなドラマだと思います。
かなりな問題行動をしていた生徒が辞めずに残ったりもして、んんん?とクエスチョンマークも浮かんだけれど、このドラマにリアリティを求める気持ちはないからそれは良しとしましょう…
去年の教場Ⅰの時には、原作を知らないので、風間の行動が読めなくて、「退校届」=即首切りなの??とドキドキしたものだけれど、それが今度は使えない。
厳し過ぎる風間の奥にあるものが<やさしさ>であることを観てる視聴者は知ってるから。
その代わり、生徒だけじゃなく、副教官の田澤愛子(松本まりか)を絡めてきたのも変化があって良かったかなと思います。(原作改変アリらしいですが…)
それから、風間の厳しさの奥にあるものが重層的で、それを、生徒それぞれの問題の時に違う形で見えるのが良いなぁ…
ほんと面白かったです。
木村拓哉というひと
木村拓哉って、ここにきて円熟味を増してきてますよね… 「BD」や「グランメゾン東京」の時にも思ったけれど、この教場のキャラクターへのハマり具合はかなりかなりすごい。
ハマり役っていうのは難しいところもあると思うんですよね。そのキャラが固定されてしまうと、違う役をやるのが難しくなる。
木村拓哉は、年齢ごとにハマり役を得て、40代後半から50代にさしかかろうとする今、まだまだ可能性があることを見せてくれてるんじゃないかと。
若いときはもちろん、最近まで、どんな役をやってもキムタクになってるって言われてたりしてましたが(主にメディアが)年を重ねて、SMAPの解散などの経験もあったり、皮肉ながらそんな経験が彼の内面を深めているとしたら、この先もどんな顔を見せてくれるか、ほんとうに楽しみでなりません。
生徒役
この教場の生徒役に選ばれるっていうのが、ひとつ若手が目指す場所、みたいな感じになってますかね。
どうでしょう。
前回も今回も、バラエティ豊富で、楽しみました。個人的には、この先の活躍として上白石萌歌と目黒連に注目していきたいです。上白石萌歌は、「ファーストラブ」や「義母と娘のブルース」の演技も好きだったし、若手俳優の中でも頭ひとつ出てる感じ。
目黒連は、ジャニーズのSnow Manのメンバーで、この先もドラマにひっぱりだこかも。初ドラマ出演だったと思うのですが、かなり上手でした。
残念だった点
警察官を親に持つふたりが、小さいころに既に会っていたエピソード。かなりエモい感じだったんですが…
妊娠で彼女が一時休校するっていう展開なぁ… いや、いいんですよ。でも、妊娠するってエピ、要りましたかね…
彼だけが卒業して、彼女はそれを笑顔で見守るっていうシーン。私は全然共感できず… 一緒に卒業して一緒に警官になるっていうのを観たかったです…
それからもうひとつ。
前回もそうだったけど、ラストであの方(大御所お笑いのひと)が出てくる必要あります????
もうあの方が出るだけで教場の雰囲気ぶち壊れなんですけど?
特に、ラストで風間の義眼の謎を解く演出だっただけに、あのシーンだけこのドラマにそぐわなくてほんと残念。
さて、風間の過去がわかりかけたラスト。この続きはまた来年のお正月ってことでしょうかね。相棒みたいな連続ドラマにしてくれると嬉しい…
風間教官の物語をもっと観たくなります。

教場Ⅰの感想はこちら。
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お越し頂きありがとうございました。
あじさい
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