1月26日から始まったNHKの土曜ドラマ「みかづき」。1話を観終わって思ったことなど。
高橋一生主演のドラマ
2年前の2017年。この1年は私にとって直虎/政次で始まり終わった年でした。ブログもこの大河ドラマがほとんどを占めていました。

多分に入っているんです、政次の思考が、僕に(笑)。どの役をやらせていただいてもそうなんですけれど、役と自分を切り離して俯瞰で見ることが苦手で、考え方から在り方から多分に影響されているんだと思います。
政次を役としてではなくその時代の人物として生きた(とご自身も言われてるし、観てたこちらも正にそう思いました)高橋一生(敬称略)という役者は、それ以来テレビや映画に引っ張りだことなり、2018年も多くの映画、ドラマに出演し、2018上期のCMでは出演本数トップ。2018年10月期には初のゴールデンドラマの主演を演じるなど活躍の目覚ましさは言うまでもないですね…
政次役が終わったと思ったらすぐにNHK朝ドラにも出演。NHK特集「人類誕生」のMCに選ばれたりNHKが彼を積極的に活用しているのは観ていて明らか!
そして今回の土曜ドラマ。
直木賞作家、森絵都原作「みかづき」のドラマ化です。
このドラマ化の話を聞いた時、え?!と思ったんですよね… みかづき。
月と言えば、そう、政次そのものなんですよ… 直虎が太陽で、政次は月だった。

実際観てまず思ったこと
今日ようやく1話を観ました。ひとつの表情、ひとつの動作の変化も見逃したくない一心でかぶりつきで観ました。
私の勝手な意見なので全くもって責任持てないんですけれども。
これ、政次をやった高橋一生主演ありきでドラマ化するのに作品を探したんじゃないか?
かなり暴論ですが。でも、だって、「みかづき」だもの。月なんて言われたらどうしても思い出してしまいますもん。かの人を。
実際、千明と一緒に月を見上げる吾郎を見た時にどうしても重ねてしまいました政次を。
高橋一生ではなかった
みかづき1話。最初から最後まで目が離せなかったし、一瞬もダレた瞬間がなかったのすごい… 民放は途中でCMが入るのである意味しょうがないんですが、ちょっと息をつけるところがあったりします。
でも、NHKの土曜ドラマの場合、50分ノンストップだから、ちょっとでも手を抜いていたり飽きてしまうような間なり台詞なりがあると、集中が途切れてしまうんですよね。
それが全くなかった。
それはきっと脚本も演出も出演者も全パートが目指すところが一致していて、何を伝えたいのかが明瞭でそれを共有していて、真ん中に一本、まっすぐな棒が入っていてぶれないんだろうって感じでした。
途切れなかった集中力、推しが出てるからかなって少し立ち止まって考えてみたんですが。違うと思います。なぜなら、画面の高橋一生は高橋一生ではなかった。から。
政次の時に感じた、そこにいるのは歴史上の人物小野政次そのものだった、というのと同じくらい、「みかづき」の中にいたのは大島吾郎だった。
すごいもの見ちゃった… 観終わった後、政次に出会って以来初めて感じた震えでした。そこにいる吾郎がちゃんと生きてる…
ほんと底知れない役者ですよね、彼は。NHKが「みかづき」という作品を選び、その主演に彼を選び、その時代の世界観をちゃんと再現し、そこで笑い、飛び跳ね、ハレンチな人生を謳歌している吾郎そのものを見せてくれたことが嬉しくてしょうがない。The sky is the limit. を体現して見せてもらえるしあわせを今ひしひしと感じています
撮影で印象的だったシーンを問われた高橋は「長い原作を凝縮してるんで、朝ドラでもう一度やり直させてくださいという感じ。全100話とかでやっていただきたい」と笑顔で話し、

本当にこれ、思いました。朝ドラで!!
ドラマ自体の緻密さ
吾郎と千明のキャラクターとふたりの関係、塾経営、時代、教育の本質、考え方の相似と相違、孫の悩みと葛藤。
ここまで多くの要素を絡ませながら、全部を無理なく無駄なく視聴者にわからせて見せていくその手法に感嘆しました。NHKならではの時代考証をきちんとしつつ、細かい小道具も使いつつ、お金をかけて時間もかけて作っているなぁと思いました。
画面から出てくる雰囲気や空気でそういうのを感じると、その世界にドブン!と後先考えずに飛び込めてぷかぷか浮いてるだけで楽しくなって、こうやって文章にして残しておきたくなりました。前のめって書きました。
ご本人がNHK他、バラエティに出るとの情報もあり今年は何本か映画もあり、ドラマと合わせて楽しみが続きますね。
よろしければ。こちらも。

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お越しいただきありがとうございました。
あじさい
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